漫画「緑陰の冠」50話を読んだのでご紹介します。
この記事は文章だけのネタバレ記事なので、画をご覧になりたい場合はピッコマでどうぞ♪
目次
緑陰の冠 50話の注目ポイント
キリックス侯爵に剣術の相手をしてもらうため、侯爵夫妻を緑のアーチに招きました。リゼはユスタフのランに対する態度が気になっていたようで…。
決闘を前にしたユスタフの揺れる気持ちにも注目です!
緑陰の冠 50話のあらすじ(ネタバレ注意)
リゼの勘とどこか他人事のラン
ユスタフと皇太子の決闘を3日後に控えた日、キリックス侯爵夫妻が緑のアーチを訪れました。カロク(キリックス侯爵)に剣術の相手をお願いしたからです。
2人を待っている間、リゼがランを気遣いカロクが指南役なら負けるはずがないと励ましました。でも、手紙には「指南」ではなく「相手になって欲しい」と書いたのです。ユスタフ本人が…。ユスタフも若いな…と思うラン。
突然リゼがユスタフはランを好きなのでは?と言い出します。ランへの態度が姉に対するものには見えないと…。ランはユスタフは姉だなんて思ってもいないだろうと答えますが、異性云々はまったく頭にない様子。
ランは?と問われて、各々の事情で同盟関係にあるだけだと答えました。でも、リゼはなんだか腑に落ちない表情。
ランがまるで他人事のように話すのも違和感があるし、ユスタフは絶対ランのことを異性として好きだと思うのでした。
ユスタフの実力に驚愕するカロク
ユスタフと手合わせをしているカロクは、年齢に似合わないユスタフの剣の腕前と戦術に驚きを隠せずにいました。片目が見えないことに苛立ちを覚えるほど。
ユスタフの剣術はまるで修羅場をくぐってきた傭兵かと思うほど落ち着いているのです。その上、手合わせの間に相手の技を模倣する余裕さえありました。
一手目を引き分けに終わらせると、カロクは誰に剣術を習ったのか訊ねました。元ラチア騎士団の団長ワイルド男爵だと聞いて納得するカロク。
カロクは、ユスタフの腕前にも驚いていますが、自分の実力もそれを利用する術も心得ているのに過信も慢心も一切見られないことにも驚愕します。末恐ろしい10代だと感じました。
ユスタフのジレンマ
手合わせを終えたユスタフは汗を流すため入浴をしていました。皇太子との決闘を3日後に控え、今更ながらこの状況に陥っていることに思いを巡らせます。
政治的な問題だけでなく命の危機にも晒されているのです。我ながら理解に苦しむな…心の中でつぶやくユスタフ。亡き母親の「愛しているという言葉を信じてはいけない」という声がこだまします。
もしも誰かを愛して自分のものにしたいと思ったら…そう告げる母の亡霊の言葉に、殺してしまいなさいと続けました。自分を嘲笑うかのようにフッと小さく笑みを漏らすユスタフ。わかっていますと呟きました。
スキンシップ多くない?
ユスタフが湯から出ると部屋でランが待っていました。バスローブ姿のユスタフにランが目を丸くしているので、裸ではありませんと声をかけます。
ランは真っ赤になって当然でしょ!と答えました。ユスタフは、こんな風に感情が露骨に出るランが当主を務めていることが不思議に感じています。自分が幼い頃から教わったことを否定されるような感覚にさえなるのです。
どうしたのかと訊かれたので、ランは用がないと会いに来たらダメかと返しました。ユスタフにそんな間柄じゃないと言われてひどい~と軽口をこぼし、特訓は順調かと訊ねるラン。
はい、と一言で返されてランはため息をつきます。それじゃ会話にならないと文句を言って、ユスタフが代わりに処理してくれた業務について話題を振りました。
ティモーヌ川の下流に水車を設置する計画を保留にしたのはなぜかと訊ねるラン。ランもどうしようか悩んでいた案件です。
ユスタフはティモーヌ川は冬になると凍ってしまうし、渇水期には流量が乏しく水車は使えないから、下流をせき止めて水を貯めたほうが適していると答えました。
ランはなるほどと納得して、ユスタフのラチアに関する知識に感心します。早く当主の座を譲ってゆっくりしたいと改めて思いました。
決闘のことを持ち出すと、ユスタフに私が決めますと口をだすなと言わんばかりに遮られてしまいます。ケガしないでと言うランの頬に手を添えて、ユスタフが大丈夫だと答えました。
くすぐったさを感じたランは、意外とスキンシップ好きねと口にします。ところがユスタフは嫌いだと…。ランは混乱します。嫌いなことをしているって…まさか嫌がらせ?
この後キリックス夫妻と夕食の約束があるので、支度をするためにランは部屋を出ていこうとしました。今日はユスタフをエスコートしてあげると声をかけると、逆だと思うと返されます。たまにはいいでしょと笑って部屋を出たのですが…。
ユスタフにエスコートされて
ランの身支度は思いの外時間がかかってしまいます。約束の時間を30分もオーバー。ため息をつくランに、髪を結っていたメイドが紳士たるもの待つことも大事ですと一蹴しました。
支度を終えたランが部屋を出ると、そこにはユスタフが。迎えにいこうと思っていたのにとちょっとがっかりするランですが、ユスタフにエスコートされて晩餐へと向かいました。
楽しいこと、心配事、嬉しいことなどいろいろな想いが交錯する1日を振り返るランは、ユスタフに当主を譲ってラチアを離れたらきっと思い出すだろうと独りごちました。
緑陰の冠50話の感想と考察
リゼもラベルと同じように、ランは物事に対してどこか他人事だと思っているように感じているんですね。
ランはここは小説の中ではなく現実世界だと知ってからも、どこか俯瞰で見ているというか、エキストラでもなくディレクターや観客といった思考なのでしょうか。
ユスタフについて特にそんな感じがします。当主を譲るまでが第1ステージで、今はその幕切れまでしか考えていないようです。
ラチアを離れることが前提だから仕方ないのかな?ヒロインが現れてユスタフが恋するって思い込んでいるから…。
緑陰の冠50話まとめ
今回は、「緑陰の冠」50話のストーリーと感想をざっくり紹介しました。
ユスタフのスキンシップが多いのにやっと気付いた!?